【解法の要点】
酵素についての問題は,毎年のように出題があるので,確実に理解しておこう.
【解説】
×(1) ミカエリス定数(Km)は,反応速度が最大速度の1/2になるときの基質濃度である.したがって,ミカエリス定数が小さい酵素ほど,基質に結合しやすい.つまり,基質との親和性は高い.
×(2) アポ酵素は,補因子または補欠分子族と結合して酵素活性を発揮する酵素のことであり,単独では酵素活性を持たない.なお,補因子または補欠分子族と結合したものをホロ酵素といい,単独で酵素活性を持つ.
◯(3) 文章通り.酵素によって化学反応の活性化エネルギーは低下し,反応は効率よく進む.
×(4) 酵素の反応速度は,酵素がはたらきやすい温度とpHになったときに最大となる.その温度とpHをそれぞれ至適(最適)温度,至適pHという.
×(5) 律速酵素は,代謝経路の中で最も遅い反応に関与する酵素であり,代謝を促進あるいは抑制するために,反応速度を調節する役割を持つ.
正解 : (3)