【解法の要点】
臨床検査における基準値の意味と代表的な検査に関する問題である.検査項目と疾患の組合わせについての出題はなかでも頻出なので,各疾患の特徴や成因と併せて学習しておこう.
【解説】
×⑴ 基準値は,健常者の測定値の95%が含まれる範囲である.なお,正式には基準値ではなく,基準範囲と呼ぶ.
×⑵ 心電図のP波は,心房の興奮を反映している.なお,心室の興奮を反映しているのは,QRS波である.
○⑶ 文章通り.便潜血反応(免疫学的便潜血反応)は,大腸がんのスクリーニングとして用いられている.
×⑷ ALTの上昇は,肝臓疾患に特異的である.ASTは,肝臓疾患だけでなく, 心臓疾患や骨格筋疾患,血液疾患でも上昇する.
×⑸ CT(コンピュータ断層撮影)は,X線を利用する画像検査である. 磁気を利用する画像検査は,MRI(磁気共鳴イメージング)検査である.
正解 : (3)