【解法の要点】
骨粗鬆症の病態・骨代謝のメカニズムなどの基本的な理解とともに,骨粗鬆症の発症リスク因子や治療に関する項目についても理解しておこう.
【解説】
×⑴ 閉経後は,エストロゲン分泌が急激に減少するため,骨吸収は亢進する.
×⑵ 骨型アルカリホスファターゼは,骨形成マーカーである.なお,骨吸収マーカーには,尿中デオキシピリジノリンや血清酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼなどがある.
×⑶ 骨粗鬆症では,血清カルシウム値は正常である.つまり,低カルシウム血症にはならない.なお,低カルシウム血症は,くる病やビタミンD代謝異常などでみられる.
〇⑷ 文章通り.食塩過剰摂取は,尿中カルシウム排泄量を増大させるため,リスク因子である.
×⑸ 骨粗鬆症の治療には,骨吸収抑制薬や骨形成促進薬,活性型ビタミンD,カルシウム剤などが用いられる.なお,ステロイド薬の長期投与は骨粗鬆症のリスク因子である.
正解 : (4)