【解法の要点】
妊娠,分娩,乳汁分泌の生理に関する内容は頻出である.応用栄養学,臨床栄養学にも重なる内容であるため,横断的に学習しておこう.
【解説】
×(1) 排卵は,黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加(LHサージ)により誘発される.卵胞の初期発育には卵胞刺激ホルモン(FSH)が,成熟にはLHが必要である.
×(2) 卵管膨大部で受精した受精卵は,卵割(分裂)を繰り返しながら卵管内を通過し,子宮内膜に着床する.
×(3) 胎盤を通して,母体と胎児の血球が混ざることはない.胎盤の絨毛間腔は母体血で満たされており,胎児の血液は母体血との間で絨毛の薄い組織膜を介してガスや物質の交換を行う.
×(4) プロラクチンは下垂体前葉から分泌される黄体刺激ホルモンであり,乳腺発達と乳汁の産生,分泌を促進する.子宮を収縮させるのは,オキシトシンである.
◯(5) 文章通り.オキシトシンは,下垂体後葉から分泌されるホルモンで射乳作用があり,プロラクチンとともに乳汁分泌に関わる.
正解 : (5)