【解法の要点】
乳幼児期の成長・発達に関する問題は頻出であるため,特徴的な事項を整理しておこう.なお,成長とは身体の形態的な変化(身長が伸びるなど)を指し,発達とは機能的な変化(言葉を話せるようになるなど)をさす.
【解説】
×(1) 新生児は胸囲より頭囲の方が大きい.1歳から2歳までには頭囲と胸囲がほぼ同じになり,2歳以降には頭囲より胸囲が大きくなる.
◯(2) 文章通り.体水分量は,新生児期が最も多く加齢とともに減少するため,体重1kgあたりの摂取水分量も,年齢が低いほど多い.
×(3) カウプ指数は,主に乳幼児に用いられる体格指標であり,〔体重(g)/身長(cm)²〕×10で求められる.変数に身長が含まれるため,身長が伸び続けている小児では,肥満判定基準が年齢(月齢)によって異なる.
×(4) 50パーセンタイル値とは,ある集団の身長や体重などのデータを小さい値から順に並べた場合に,下から50パーセントに位置する値であり,中央値に相当する.データが正規分布していれば中央値と平均値は同じになるが,乳幼児身体発育曲線で示されるような体重のデータは正規分布しないため,50パーセンタイル値(中央値)が平均値を示すとは言い切れない.
×(5) 運動機能の発達は,体幹部から四肢の方向へ発達する.したがって,寝返りのように全身を使う粗大運動から,指先を使うような微細運動へ発達してゆく.
正解 : (2)