【解法の要点】
熱傷については国試の頻出事項で,十分な知識がなければ得点しにくい問題が多い印象である.基礎知識として炎症についての理解が欠かせないので,こちらも復習しておこう.
【解説】
×(1) 重症熱傷時には炎症反応が起こるため,エネルギー消費は増大し,基礎代謝は亢進する.
×(2) 重症熱傷時には炎症反応が起こるため,血管透過性は亢進する.
◯(3) 文章通り,重症の熱傷ではたんぱく質の異化が亢進するため,たんぱく質の摂取量を増やす必要がある.そのため,NPC/N比は低くなる.
×(4) グルタミンは炎症を抑制し,粘膜のバリア機能の再生に必要なアミノ酸であるため,制限しない.
×(5) 重症熱傷時には血管の透過性が亢進し,血管から水分が減少して脱水状態となりやすいため,速やかに輸液を投与して脱水に対処する.つまり,水分制限は行わない.
正解 : (3)