【解法の要点】
この設問は,ファヨールの「経営管理の5要素」を軸に出題されている.専門用語の1つひとつの意味を理解したうえで,それぞれの用語の関係性をイメージできるよう学習しておこう.
【解説】
×(1) 「計画」とは,経営の目標・方針を設定し,経営計画(予算計画を含む),経営戦略を立てることである.各人の業務分担の明確化は,「組織化」にあたる.
×(2) 「組織化」とは,仕事を役割や責任別にグループを作り,それらの関係を体系化することである.目標に向けた実施活動の指導は,「指揮」にあたる.
×(3) 「指揮」とは,目標達成のために,社員が自主的に行動するために指示をすることである.計画と実施の適合性の確認は,「調整」にあたる.
×(4) 「調整」とは,実施活動が計画に適合しているか確認し,改善することである.売り上げに基づく予算の策定は,「計画」にあたる.
◯(5) 正しい組合せ.「統制」とは,計画で掲げた数値目標などの経営結果と進捗状況を照らし合わせ,必要な軌道修正をすることである.経営結果の判定に基づく是正処置の実施は,「統制」にあたる.
正解 : (5)
【解法の要点】
給食経営を行ううえで業務の効率化は欠かすことができない.今後,ますます給食施設の管理栄養士に求められる取り組みのひとつである.効率化につながる要因や具体的な作業を理解しておこう.
【解説】
○⑴ 正しい組み合わせ.生鮮野菜は下処理が必要であるが,カット野菜の場合はすでに加工済みのため下処理作業を省略することができ業務の効率化につながる.ただし,カット野菜は設備費や人件費などが抑えられる反面,食材料費が高くなるので使用にあたっては,総合的な経営判断が必要となる.
×⑵ 調理従事者は食事箋を直接扱うことがないため,食事箋の電子化により,調理従事者の能力に影響を及ぼすことはない.なお,食事箋には,医師の指示が示されており,管理栄養士はこれをもとに療養食を提供する.
○⑶ 正しい組み合わせ.配膳方式の変更は,設備・機器や調理従事者の数,能力などの諸条件を考慮したうえで行う.
○⑷ 正しい組み合わせ.厨房機器の機能や性能によって調理従事者の作業内容が異なり,作業動線に大きく影響する.したがって,厨房機器の配置を行う際,作業動線は最も考慮すべき点のひとつである.
○⑸ 正しい組み合わせ.生産システムを変更する場合は,厨房の設備・機器などを考慮したうえで行うことが前提である
正解 : (2)