【解法の要点】
身体活動・運動の健康影響に関する問題である.身体活動量の増加や習慣的な有酸素性運動による疾病予防効果については,「応用栄養学」分野でも頻出事項 なので,しっかりと確認しておこう.
【解説】
〇⑴ 文章通り.習慣的な運動により,リポたんぱく質リパーゼ(LPL)の活性が亢進し,トリグリセリドの分解が促進されるため,血清HDL-コレステロール値が上昇する.そのため,習慣的な運動は,脂質異常症や動脈硬化の予防につながる.
×⑵ 習慣的な運動は,骨格筋へのグルコースの取り込みを増加し,インスリン感受性を改善させる.そのため,習慣的な運動は,血糖値を低下させ,糖尿病予防につながる.
〇⑶,⑷ 文章通り.習慣的な運動は,脳神経細胞の活性化や精神症状の安定をはかり,認知機能やうつ状態の発症と進行を予防する.
〇⑸ 文章通り.習慣的な運動は,生活習慣病や循環器疾患だけでなく,結腸がん,乳がんなどのがんやロコモティブシンドロームのリスクを低減する可能性が報告されている.
正解 : (2)