【解法の要点】
市町村保健センターは健康相談,家庭訪問などの保健福祉業務を担っており,住民の身近な存在としての活動を展開している.地域保健活動の中心的役割を担う保健所と対比して理解しておくとよい.
※ この問題は出題当初の情報を元に解説が書かれています.最新の情報は【QB2025 p76】で確認しましょう.
【解説】
×⑴ 市町村保健センターと保健所の設置の根拠法は,「地域保健法」である.
×⑵ 市町村保健センターは,全国で2,457か所〔令和3(2021)年4月1日現在〕設置されている.ちなみに保健所が470か所〔令和3(2021)年4月1日現在〕ある.また,市町村保健センターは,市町村に少なくとも1か所設置されているので,市町村数よりも数が多くなる.このことから,具体的な数値を覚えていなくても,誤答であると判断できる.なお,日本全国の市町村の数は1,724か所〔令和3(2021)年1月1日現在〕である.
×⑶ 保健センター長は医師である必要はない.一方で,保健所は一定の基準を満たした医師が原則である.
×⑷ 保健センターには監督的機能はない.保健所が飲食店の営業許可を行う.
◯⑸ 正しい.保健センターでは,予防接種や乳幼児健診,がん検診,保健指導,介護事業,家庭訪問を行うなどの地域住民に対する身近で一般的な対人保健サービスを提供する.保健所は対人保健サービスのうち,精神福祉や難病や結核などに関する広域的・専門的・技術的なサービスを実施する機関である.
正解 : (5)