【解法の要点】
「食」に関与する神経系の問題である.消化管の運動や分泌,食欲,味覚や舌の運動,咀嚼や嚥下に関与する神経を改めて確認しておこう.
【解説】
×⑴ 交感神経が興奮すると,消化管の運動は抑制される.一方で,副交感神経が興奮すると,消化管の運動が亢進する.
×⑵ 副交感神経が興奮すると,唾液の分泌量は増加し,唾液は薄くなる.一方で,交感神経が興奮すると,唾液の分泌量は減少するが,唾液は濃くなる.
×⑶ 摂食中枢は,視床下部にある.延髄にあるのは,循環中枢,呼吸中枢や嚥下中枢である.
×⑷ 三叉神経は,顔面や口腔の温冷覚,触覚,痛覚の伝達や,咀嚼筋を支配して嚥下運動に関与している.味覚の伝達に関与する脳神経には,顔面神経(舌前部2/3)や舌咽神経(舌後部1/3)などがある.
○⑸ 文章通り.味蕾からの情報は,顔面神経や舌咽神経などにより脳へ伝えられる.
正解 : (5)