【解法の要点】
肺の構造,機能と生理的変化への対応について,しっかり覚えておくこと.
【解説】
×⑴ 右肺は3葉からなる.なお左肺は心臓があるため,2 葉である.
×⑵ 肺静脈には,酸素を多く含む動脈血が流れている.なお肺動脈には,二酸化炭素を多く含む静脈血が流れている.
×⑶ 肺胞で外気からの酸素と体内の二酸化炭素とで行われるガス交換を外呼吸という.なお末梢組織において,毛細血管中の赤血球の酸素と細胞内で生じた二酸化炭素とのガス交換を内呼吸という.
×⑷ 動脈血の酸素飽和度は約97.5 %であり,静脈血の酸素飽和度は75 %である.なお,酸素分圧は動脈血で約100 mmHg,静脈血で約40 mmHgである.
◯⑸ 文章通り.血液中のpH低下や二酸化炭素量増加で,細胞の酸素需要が高まり,ヘモグロビンの酸素結合能力は低下し,ヘモグロビンは酸素を放出しやすくなる.したがって,酸素解離曲線は右方向に移動する.
正解 : (5)