【解法の要点】
年齢区分に応じた策定のポイントを整理しておこう.なお,「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では,1~17歳を小児と考える.
※ この問題は出題当初の情報を元に解説が書かれています.最新の情報は【日本人の食事摂取基準2020年版】です.QB2025 p530】で確認しましょう.
【解説】
×⑴ 基礎代謝基準値は,男女とも1~2歳で最大となり,加齢とともに低下する.
×⑵ 小児の身体活動レベル(PAL)は,1~5歳は1区分,6~17歳は3区分である.
×⑶,⑷ 炭水化物およびたんぱく質,脂質の目標量(DG)は,1歳以上のすべての年齢区分で男女とも同じ値が設定されている.
○⑸ 文章通り.6カ月以上の年齢区分における鉄の推定平均必要量(EAR)および推奨量(RDA)は,要因加算法で算出された.
正解 : (5)
【解法の要点】
EAR(推定平均必要量)は摂取不足の回避を目的として設定されている指標だが,その定義は栄養素ごとに異なり,「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では4パターン示されている.各栄養素がどの定義で設定されているか,整理しておこう.
【解説】
×⑴ 集団内の半数の者に不足または欠乏の症状が現れ得る摂取量をもってEARとしている.なお,ビタミンAのEARは,肝臓中のビタミンA貯蔵量を維持するのに必要な量を基に算出された.
〇⑵ 摂取量と排泄量の関係から,集団内の半数の者で体内量が飽和している摂取量をもってEARとしている.
×⑶ 集団内の半数の者に不足または欠乏の症状が現れ得る摂取量をもってEARとしている.なお,ナイアシンのEARは,欠乏症であるペラグラの発症を予防できる摂取量から算出された.
×⑷ 集団内の半数の者に不足または欠乏の症状が現れ得る摂取量をもってEARとしている.なお,ビタミンB₁₂のEARは,内因子が欠損した悪性貧血患者において治療に必要な量をもとに算出された.
×⑸ 集団内の半数の者に不足または欠乏の症状が現れ得る摂取量をもってEARとしている.なお,葉酸のEARは,巨赤芽球性貧血を予防するために必要な食事性葉酸の摂取量をもとに算出された.
正解 : ⑵