【解法の要点】
各種行動変容技法と概念について,具体例とあわせて確認しよう.
【解説】
×⑴ 目標を声に出したり貼ったりして,自分や周囲の人に宣言することは目標宣言である.
×⑵ 問題の行動を,両立しない別の行動に置き換えることで,問題行動を起こさないように習慣づける方法は行動置換である.行動契約は,宣言した目標を実行すると自分や他人と約束することである.
×⑶ 行動のきっかけとなる刺激を制御することで望ましい行動変容を図る方法は,刺激統制である.不健康行動に先行する刺激を取り除き不健康行動を削減する方法と,健康行動の先行刺激を増やし健康行動を増加させる方法がある.
×⑷ 自分の行動を記録して自分の行動の把握や評価する方法は,セルフモニタリングという.問題状況の整理につながり今後の対策の参考になる.また,いい記録が重なってくると達成感が得られ,自己効力感が高まることにつながる.
〇⑸ 正しい組合せ.意思決定バランスは,行動を変容することによって生じる良い点と悪い点の評価を行い,意思決定を促す技法である.学習者は行動変容に伴う良い点と悪い点を挙げ,良い点の方が大きいと判断した場合に,行動を起こす.
正解 : (5)
【解法の要点】
行動変容技法については頻出である.実際の具体例と合わせて確認しよう.
【解説】
×⑴ 行動目標を管理するために目につくところに貼って宣言する方法は,目標宣言にあたる.なお,ソーシャルスキルトレーニングは,社会におけるさまざまな場面を想定して上手な対人交流の技術を身につける方法である.
×⑵ 食べすぎないよう環境面から調整する方法は,刺激統制である.
○⑶ 正しい組み合わせ.不合理な認知を変えるために,自分自身に励ましの言葉を伝える方法は認知再構成である.
×⑷ 問題行動をほかの行動に置き換える方法であり,行動置換である.ストレスマネジメントは,行動変容に伴い生じるストレスを軽減・緩和させ,前向きな気持ちを維持する方法である.
×⑸ 自分に褒美を与えて行動の刺激を高める方法はオペラント強化法であり,自己強化にあたる.
正解 : (3)
【解法の要点】
ソーシャルスキルトレーニングとは,人との交流により生じる問題を解決するために,場面を想定して社会的スキルを身につける学習技法である.
【解説】
×⑴ 不健康な行動が起きそうなときに,別の他の行動に置き換える方法は,行動置換にあたる.
×⑵ 問題行動を我慢する方法は,反応妨害法にあたる.
○⑶ 問題が生じた場面における対応や言動,また自分の感情や考えの表現方法を身に着けることは,ソーシャルスキルトレーニングとして正しい.
×⑷ 行動変容によるメリットとデメリットを考える方法は,意思決定バランスにあたる.
×⑸ 行動変容に伴い生じるストレスを軽減・緩和させる方法は,ストレスマネジメントにあたる.
正解 : (3)