臨床栄養学

臨床栄養学

19188

次の文を読み「188」,「189」,「190」に答えよ.K診療所に勤務する管理栄養士である.居宅療養管理指導を行っている.患者は,75歳,女性.脳梗塞を発症し,左片麻痺を患いながら自宅療養している.意識ははっきりしており,嚥下障害は認めない.食事は買ってきてもらったレトルト粥,パン,牛乳などを自分で選んで食べているが,摂取エネルギー量が500kcal/日と少ない.身長146cm,体重35kg,空腹時血液検査値は,ヘマトクリット33%,赤血球380万/μL,アルブミン2.6g/dL,血糖96mg/dL,トリグリセリド80mg/dL,尿素窒素11mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL.

19188
今後の栄養管理である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

19189

1週間後に再訪問したところ,体重が2kg増加していた.考えられる理由として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

19190

再訪問後の栄養管理である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

19191

次の文を読み「191」,「192」に答えよ.地域密着型介護老人福祉施設K荘に勤務する管理栄養士である.食事介助を担当している介護スタッフからの質問に対応している.入所者は,76歳,男性.1年前より入所しており,CKD(慢性腎臓病)に対するケアを行ってきた.しかし,病態が悪化して,人工血液透析に移行した.身長169cm,体重58kg,アルブミン値3.6g/dL,尿量ほとんど無し.

19191
施設ではこれまで,透析中の入所者に対応したことがなかったため,介護スタッフから透析移行後の食事の留意点を質問された.その回答として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

19192

数日後,施設レクリエーションでバス旅行が決まった.その日の昼食はレストランで天ぷら定食を食べることが決まっており,介護スタッフより配慮すべき点を質問された.その回答として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20171

次の文を読み「171」,「172」,「173」に答えよ.K産科クリニックに勤務する管理栄養士である.医師の指示のもと,妊婦の栄養カウンセリングを行うことになった.妊婦Aさんは,36歳,事務職(身体活動レベル1.50).妊娠8週目,経産婦,妊娠高血圧症候群の既往はあるが,現在は高血圧ではない.身長155cm,標準体重53kg,現体重63kg(妊娠前60kg),BMI 26.2kg/m²(妊娠前25.0kg/m²),血圧120/72 mmHg.


20171 
エネルギー指示量として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20172

妊娠20週になって,現体重66kg,BMI 27.5kg/m²,血圧145/90mmHg,ヘモグロビン12.0g/dL,クレアチニン0.8mg/dL,尿素窒素18mg/dL,尿蛋白(-)となり,栄養食事指導の依頼があった.降圧薬が処方されている.たんぱく質と食塩の指示量として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20173

妊娠39週で出産.出産直前の体重は70kg.産後8週目,現体重66kg,BMI27.5kg/m²,血圧124/82mmHg.再度,栄養食事指導を行うことになり,1日の食事内容を聞き取った(表).ふだんも同じような食事をしているという.この結果を踏まえた行動目標である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20173-1

20174

次の文を読み「174」,「175」,「176」に答えよ.
K総合病院に勤務する管理栄養士である.消化器内科病棟を担当して,入院患者の栄養管理を行っている.患者は,55歳,男性,単身赴任.慢性膵炎で通院していたが,食生活は改善されないままであった.このたび,激しい上腹部痛と背部痛のために緊急入院となった.意識障害および汎発性腹膜炎が認められ,精査の結果,慢性膵炎の急性増悪と診断された.胆石は認められなかった.身長171cm,体重63kg,血圧128/79 mmHg,空腹時血液検査値は,白血球15,000/μL,HbA1c 5.8%,血清アミラーゼ1,200IU/L(基準値32~104IU/L),CRP18.2mg/dL.これまでの食生活は,朝食欠食,昼はラーメンとチャーハン,夕食はほぼ毎日外食.飲酒は,毎日3合,30年間続けている.

20174
入院当日の栄養投与法である.最も適切なのはどれか. 1つ選べ.

20175

数週間後,上腹部痛と背部痛は無くなり,退院に向けて栄養食事指導を行っている.退院後の食生活で,遵守すべき重要事項として伝える内容である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20176

退院2か月後の外来受診時,時々腹部痛や脂肪便を認めるとの訴えがあり,医師より栄養食事指導の依頼があった.この患者が,近所のスーパーマーケットで販売されている惣菜を買って食事を準備する場合,主菜として勧める料理である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20180

20180-20182
次の文を読み「180」,「181」,「182」に答えよ.K総合病院に勤務する管理栄養士である.外来患者の栄養食事指導を行っている.患者は,70歳,男性.歩行時の呼吸困難感を主訴に来院した.精査の結果,中等度に進行したCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断された.食欲が低下し,この半年間で5kgやせた.20歳から現在まで,40本/日の喫煙歴がある.身長160cm,標準体重56.3kg,体重44kg.空腹時血液検査値は,アルブミン3.7g/dL,尿素窒素16mg/dL,クレアチニン0.5mg/dL.基礎代謝量1,050kcal/日,間接熱量計を用いて測定した安静時エネルギー消費量1,400kcal/日.

20180
患者の栄養アセスメントとして,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20181

1日当たりのエネルギー指示量である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

20182

食事摂取不良が続き,1か月後にやせが進行していたため,経腸栄養剤を補充することにした.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21171

次の文を読み「171」,「172」,「173」に答えよ.
K 総合病院に勤務する管理栄養士である.患者は,18 歳,男性,大学生.身長172 cm,体重63 kg,BMI 21.3 kg/m².1 か月前から腹痛,下痢があり,近医では胃腸炎の疑いとして投薬されていたが,症状は軽快しなかった.1週間前あたりから,腹痛が増強,38 ℃程度の発熱があり,朝から数回の嘔吐,少量の下血もあったため,当院の救急外来を受診し,イレウス状態であり入院した.

21171
入院当日の栄養投与法である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21172

精査の結果,クローン病と診断され,数週間の内科的治療が奏効して,寛解状態になった.1日600 kcalの食事と成分栄養剤を併用した栄養療法を開始することになった.エネルギー600 kcal,たんぱく質30 g,脂質10 gの食事を構成するための,たんぱく質源となる食品の目安である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21173

その後,成分栄養剤は利用しつつ,退院後に向けて栄養食事指導を行った.患者の母親から,弁当として望ましいおかずを教えてほしいとの希望があった.具体的な組み合わせ例である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21174

次の文を読み「174」,「175」,「176」に答えよ.
K 病院に勤務する管理栄養士である.緊急入院した患者の栄養管理計画を作成している.
患者は,65歳,男性.独居,60歳で定年後無職である.普段は1日に市販弁当1個程度しか摂っておらず,1週間前からは体調不良もあり,食事はほとんど摂れていなかった.ベッドに横になっているところを,訪問した民生委員に発見された.半年前の体重は58 kg であった.
身長172 cm,体重50 kg,BMI 16.9 kg/m²,血圧96/58 mmHg,心拍数94回/分.空腹時血液検査値は,赤血球数380×104/μL,ヘモグロビン9.2 g/dL,ヘマトクリット38 %,アルブミン3.3 g/dL,血糖81 mg/dL,総コレステロール90 mg/dL,トリグリセリド45 mg/dL,尿素窒素24 mg/dL,クレアチニン0.45 mg/dL.明らかな浮腫,腹水,神経学的な異常は認められなかった.

21174
この患者の栄養アセスメントの結果である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21175

入院時,患者は意識レベルが低く,静脈栄養によって栄養補給を行うことになった.投与開始時のエネルギー量である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21176

1か月後,体重は53 kg,ヘモグロビン10.2 g/dL,アルブミン3.5 g/dL まで回復し,1日3食摂る意思が確認できたので,退院することになった.退院後の食事に関して,患者と相談して決めた目標である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21177

次の文を読み「177」,「178」,「179」に答えよ.K介護老人保健施設に勤務する管理栄養士である.多職種で栄養管理を行い,栄養マネジメント加算を算定している.入所者は,85歳,男性.徐々に嚥下障害が進行し,誤嚥性肺炎も認められるようになり,3か月前から胃瘻で栄養管理が行われていた.「口から食べられるようになりたい」と本人の意向があり,医師の指示で言語聴覚士による嚥下訓練(間接訓練)が開始された.身長165 cm,体重48 kg,BMI 17.6 kg/m²,血圧90/48 mmHg.空腹時血液検査値は,ヘモグロビン11.8 g/dL,アルブミン3.7 g/dL.

21177
多職種でミーティングを行っている.嚥下訓練(間接訓練)によって,嚥下機能が改善してきたため,食物を使って直接訓練を開始することにした.最初に用いるものである.最も適切なのはどれか.1 つ選べ.

21178

嚥下機能に合わせて,訓練用の食事形態の段階を上げてきた.3か月経った頃,少しむせるようになったので,言語聴覚士より,パン粥ぐらいの段階に戻してほしいと依頼があった.この依頼に合った料理である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21179

この入所者に行った栄養管理の計画と実施に対して,算定できる介護報酬である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

21180

次の文を読み「180」,「181」,「182」に答えよ.K クリニックに勤務する管理栄養士である.患者は,70歳,女性.重度の関節痛と体力低下によって数年前から通院できなくなり,医師が往診している.この度,腎機能低下が認められたため,医師からエネルギー1,400 kcal/日,たんぱく質40 g/日,食塩6 g/日未満の食事について,在宅患者訪問栄養食事指導の指示があった.屋内での生活はかろうじて自力で行えるが,買い物や食事の準備は近所に住む娘に頼んでいる,摂食嚥下機能に問題はない.身長150 cm,体重44 kg,BMI 19.6 kg/m²,血圧145/90 mmHg.空腹時血液検査値は,ヘモグロビン11.2 g/dL,アルブミン3.6 g/dL,血糖82 mg/dL,尿素窒素26 mg/dL,クレアチニン0.80 mg/dL,eGFR 54.1 mL/分/1.73 m2.

21180
初回の在宅患者訪問栄養食事指導の時に,娘からいつも作っている食事内容のメモをもらい摂取量を把握した(表).準備された食事はほぼ摂取し,間食はほとんどしない.この内容から優先すべき問題点である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21180

21181

今後の食事に対する具体的なアドバイスである.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21182

翌月に,再び在宅患者訪問栄養食事指導を行った.娘より,「最近,母の食欲が低下してきたようだ.」との訴えがあった.対策を相談していたところ,患者から「昔のように,パンにバターをたっぷり塗って食べたい.」と言われた.これに対する返答である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21185

次の文を読み「185」,「186」,「187」に答えよ.K 大学クリニックに勤務している管理栄養士である.患者は,21歳,女性.大学入学と同時に一人暮らしを始めた.中学生の時からダイエットを始め,大学入学後,おかずには野菜だけを食べる生活を続けている.最近,運動時に息切れするようになり,クリニックを受診した.また,他院にて,舌炎を指摘されている.BMI 18.5 kg/m².血液検査値は,アルブミン4.2 g/dL,ALT 18U/L,AST 20U/L,総ビリルビン0.8 mg/dL,尿素窒素16 mg/dL,クレアチニン0.7 mg/dL,赤血球234×104/μL,ヘモグロビン8.5 g/dL,MCV 112 fL(基準値79 ~ 100 fL),MCHC 32.4 %(基準値26.3 ~ 34.3 %).

21185
この患者に行った追加の血液検査結果である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21186

この患者に認められる症候である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

21187

本人は,今回の受診の結果をきっかけに,これからは食生活を見直したいと思っている.この患者への初回の栄養食事指導である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22180

次の文を読み「180」,「181」,「182」に答えよ.
K透析クリニックに勤務する管理栄養士である.
患者は,47 歳,女性.糖尿病腎症により,週3回の血液透析を行うため通院している.
身長150 cm,ドライウエイト50 kg,標準体重50 kg,尿量200 mL/日,透析間体重増加量4 kg(中2日).透析前の血液検査値は,HbA1 c 7.6 %,尿素窒素53 mg/dL,クレアチニン8.5 mg/dL,ナトリウム139 mEq/L,カリウム4.8 mEq/L,リン4.8 mg/dL.
普段の食事内容を聞き取った(表1).


聞き取った食事内容から,1日当たりの栄養素等摂取量を概算した値である.改善すべき点として,最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22180

22181

まず取り組んでもらう具体的な内容を伝えた.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22182

半年後,再び食事内容を聞き取った(表2).主菜の量が少ないことが気になった.1日当たりの摂取量を概算したところ,エネルギー1,400 kcal,たんぱく質35 g,脂質40 gであった.聞き取った主菜に対する助言である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22182

22183

次の文を読み「183」,「184」,「185」に答えよ.
K 病院に勤務する管理栄養士である.
患者は,84歳,女性.基礎疾患はない.自宅で娘夫婦と同居していたが,家の中で転倒し,大腿骨頸部を骨折したため,入院し手術を受けた.
入院時の身長140 cm,体重35 kg,BMI 17.9 kg/m².標準体重43 kg.筋肉および皮下脂肪の喪失がみられた.血液検査値は,ヘモグロビン9.7 g/dL,総たんぱく質6.3 g/dL,アルブミン3.0 g/dL.咀嚼・嚥下障害はない.自宅での食事は娘が作っており,家族と同じものを食べていた.

患者の入院時に開始する食事である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22184

リハビリの開始日から,1日当たりの給与目標エネルギー量を200 kcal増やすこととした.間食として経腸栄養剤1パック(200 kcal/200 mL)を提供したが,「おなかが,いっぱいになるので飲めない.」と,摂取が進まなかった.その場合の対応である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.

22185

リハビリが進み,自宅への退院の目途が立ったため,患者とその家族に対し栄養食事指導を行うこととなった.優先すべき指導内容である.最も適切なのはどれか.1つ選べ.