【解法の要点】
日常生活動作(ADL)は,身の回りの動作(食事,整容,更衣,入浴,排泄)に加え,移乗・移動といった移動能力を指す.ADLの概念を自立した生活を営むためのより複雑かつ広範囲な動作にまで広げたものがIADL(手段的ADL)である.主なものとして,買い物や洗濯,掃除などの家事全般や,金銭管理や服薬管理,外出時の乗り物の利用などである.
【解説】
✕(1),(2),(4),(5) IADLに関係しない.
◯(3) IADLに含まれる.
正解 : (3)
【解法の要点】
IADLは手段的日常生活活動であり,ADLの概念を自立した生活を営むためのより複雑かつ広範な動作にまで広げたものである.主なものとして,買い物や洗濯,掃除などの家事全般や,金銭管理や服薬管理,外出時の乗り物の利用などがある.
【解説】
✕(1) 化粧は身だしなみを整えるもので,整容動作としてADLに含まれる.
✕(2) 義足の装着は更衣動作の一つにあたり,ADLに含まれる.
◯(3) IADLに含まれる.
✕(4) 歩行器を使用した歩行もADLに含まれる.
✕(5) ADLに含まれる.
正解 : (3)
【解法の要点】
Barthel Index(バーセルインデックス:機能的評価)は,介助から患者がどれだけ自立しているかを得点化した自立度の指標となる.基本は観察によって行われるテストであるが,患者や家族などから情報が得られるならば,それに則り採点してもよい.細かい評価項目まで問われているので,しっかり理解しておきたい.
【解説】
◯(1) 平地歩行で測定し,坂道歩行は含まれていない.
✕(2) 100点満点だからといって日常生活が不自由なく送れるとは限らない.
✕(3) トイレ動作では,トイレの出入りを含む.
✕(4) 食事動作では,補(自)助具を用いてもよい.
✕(5) 車椅子を安全にベッドに近づける,ブレーキをかけるなどの車椅子操作を含む.
正解 : (1)
【解法の要点】
FIM(Functional Independence Measure:機能的自立度評価法)における項目やセルフケア得点はしっかり理解する必要がある.項目は端的にADL及び,コミュニケーション,社会的認知である.
【解説】
✕(1) 見当識は評価項目に含まれていない.
◯(2) 社会的交流は社会的認知に含まれている.
✕(3) 見守りは5点に該当する.
◯(4) 更衣は上半身,下半身に分けられ,セルフケアに該当する.
✕(5) 補助具を使用して自立しているため,修正自立である.
正解 : (2),(4)
【解法の要点】
FIM(Functional Independence Measure:機能的自立度評価法)におけるセルフケアの得点は,完全自立:7点,修正自立:6点,監視・準備・指示・促し(手助けは不要):5点,最小介助(75%以上自分で行う):4点,中等度介助(50%以上75%未満自分で行う):3点,最大介助(25%以上50%未満自分で行う):2点,全介助(25%未満しか自分で行わない):1点,である.
【解説】
✕(1) アームスリングは上肢装具として扱われる.上肢装具,体幹装具,浮腫防止のための弾性ストッキングをつけてもらう場合は5点(監視・準備)である.
◯(2) 4点(最小介助)に相当する.
✕(3) 3点(中等度介助)に相当する.3点は,手で触れる以上の介助が必要であり,50%以上75%未満自分で行う.
✕(4),(5) 5点に相当する.
正解 : (2)