【解法の要点】
インフォームドコンセントは,患者の自己決定権の行使を目的としている.十分な説明を受けたうえで患者が納得し,自発的に意思決定を行うプロセスのことである.
【解説】
✕(1) 患者にもわかりやすい言葉を用いて説明する.
◯(2) 説明内容,同意内容ともに口頭での説明と同時に文書で内容を明示し,確認できるようにする.
✕(3) 生じうるデメリットも説明する.
✕(4) インフォームドコンセントの例外として,判断力,同意能力が欠如している場合などがある.心理状態によっては適切な同意能力が無い可能性があるため,適切でない.
✕(5) 患者は一度同意をしても,無条件でいつでも同意を取り消すことができる.
正解 : (2)
【解法の要点】
個人情報保護法では「この法律において『個人情報』とは,生存する個人に関する情報であって,当該情報に含まれる氏名,生年月日その他の記述などにより特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ,それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む)をいう」 と定義(第2条)されている.
【解説】
◯(1) 第25条(開示):個人情報取扱事業者は,本人から,当該本人が識別される保有個人データの開示を求められたときは,本人に対し,政令で定める方法により,遅滞なく,当該保有個人データを開示しなければならない.
◯(2) 第20条(安全管理措置):個人情報取扱事業者は,その取り扱う個人データの漏えい,滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない.
◯(3) 第19条(データ内容の正確性の確保):個人情報取扱事業者は,利用目的の達成に必要な範囲内において,個人データを正確かつ最新の内容に保つよう努めなければならない.
◯(4) 第15条(利用目的の特定):個人情報取扱事業者は,個人情報を取り扱うに当たっては,その利用の目的をできる限り特定しなければならない.
✕(5) 第16条(利用目的による制限):個人情報取扱事業者は,あらかじめ本人の同意を得ないで,前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて,個人情報を取り扱ってはならない.
正解 : (5)
【解法の要点】
2005年より個人情報保護法も施行され,国民の関心も高い.医療者は治療という名目で患者の詳細な情報を知りうるが,この情報について正しく管理できねばならない.
【解説】
✕(1) 親族といえども患者の許可なしに診療録の開示を行ってはならない.
◯(2) 医療相談窓口では,医療に関する患者・家族の苦情や相談に応じる.
✕(3) 患者の同意なしという時点で個人情報保護の観点から考えて誤りである.
✕(4),(5) 個人情報の取り扱いについては,必ず事前に患者本人の承諾が必要である.
正解 : (2)