QB2024OT問題_統合失調症_演習コース

57P16

21歳の男性.2ヵ月前から「自分しか知らないはずのことを皆が知っている」と訴えるようになった.1ヵ月前から自室にこもるようになり,一人きりで誰かに応答しているような様子がみられた.1週前から「変な味がする」と言い,母が作る食事を食べなくなった.家族が精神科の受診を勧めたが,本人は「自分はどこも悪くない」と言って頑なに拒んだ.この患者にみられない症状はどれか.

54A14

20歳の男性.1年浪人した後に大学に入学し親元を離れた.夏休みに帰省した時に独語や空笑が目立ち始め,バイクに乗って信号無視したところを警察に捕まった.事情聴取の中で「逃げないと殺される」といった支離滅裂な言動がみられたため,連絡を受けた両親に付き添われ精神科を受診し入院となった.入院から1ヵ月後,幻聴と妄想が減弱したところで作業療法が開始となった.この時点での作業療法の役割で正しいのはどれか.

55P14

24歳の女性.統合失調症.1年前に職場の対人関係のストレスから発症した.現在は休職し,外来通院をしている.嫌がらせをされているという被害妄想は薬物療法により消失したが,ちょっとした周りの表情やしぐさを見て「周りの人が私のことを言っているような気がする」という猜疑的な言動はみられている.そこで主治医の判断により,認知機能の改善を目的に週1回,外来作業療法を利用したプログラムに参加することになった. この患者の治療目的に合ったプログラムとして適切なのはどれか.

54A20

30歳の男性.統合失調症で5年前に幻覚妄想状態で家族に対する興奮があり,医療保護入院となった既往がある.退院後はほぼ規則的に通院し,毎食後服薬していたが,3ヵ月前から治療を中断し,幻聴や被害関係妄想が悪化し,両親を自宅から閉め出して引きこもってしまった.注察妄想もあり本人も自宅から外出できない状況である.多職種訪問支援チームが1年前から関わっており,訪問は受け入れてもらえている.この患者への今後の介入で最も適切なのはどれか.

53P20

30歳の男性.統合失調症.3週前に工場で働き始めた.外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している.ある時,同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ,混乱した様子で相談に来た.この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか.