【解法の要点】
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の6分野中で,手の運動について問われている.版権のかねあいがあり,教科書にも全部は出ていないが,臨床現場ではよく用いられる.母親に聞き取り調査をして,①移動運動,②手の運動,③基本的習慣,④対人関係,⑤発話,⑥言語理解の発達程度を確認する.基本的習慣からも出題が多い.
【解説】
✕1 4~5ヵ月頃にみられる.
✕2 1歳2~4ヵ月頃にみられる.
✕3 1歳6~9ヵ月頃にみられる.
◯4 9〜10ヵ月頃にみられる.
✕5 6~7ヵ月頃にみられる.
正解 : (4)
【解法の要点】
小児の発達に関する問題は例年出題されている.改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査(JDDST-R)について各自確認しておこう.90%以上の通過率とは,検査表の□枠の右端に相当する月齢で示される.
【解説】
✕1 6ヵ月以上8ヵ月未満では,90%以上の通過率で,支えなしに座ることができる.
✕2 8ヵ月以上10ヵ月未満では,90%以上の通過率で,つかまって立っていられる.
✕3 10ヵ月以上12ヵ月未満では,90%以上の通過率で,つたい歩きができる.
◯4 12ヵ月以上14ヵ月未満では,90%以上の通過率で,ひとりで上手に立っていられる.この時期が適当である.
✕5 14ヵ月以上16ヵ月未満では,90%以上の通過率で,上手に歩く.
正解 : (4)
【解法の要点】
手の把持機能の発達の問題である.把持機能の発達は②手掌回外握り→③手指回内握り→①動的3指握りの順に発達する.
【解説】
✕1,3〜5 解法の要点 参照.
◯2 解法の要点 参照.
正解 : (2)
【解法の要点】
原始反射の消失時期を問うている.Moro反射は新生児期に出現し,生後4~6ヵ月で消失する.Galant反射は出生時に出現し,1~2ヵ月で消失する.Landau反射は生後から出現し,2歳半で消失するが,本問はLandau反射第1相とあり,新生児期に出現し,6週程度で消失する.これらを踏まえて並べ替えると,Landau反射 第1相 → Galant反射 → Moro反射 となる.
【解説】
✕1~4 解法の要点 参照.
◯5 解法の要点 参照.
正解 : (5)
【解法の要点】
探索反射は,児の口唇や頬を指で触れると刺激側に顔を向けて口で指を捕えようとするもので,哺乳時に視覚的に乳首を探すことができない出生時から存在し,離乳食に移行し始める生後4~6ヵ月で消失する原始反射である.これによって母乳の摂取が可能となる.
【解説】
✕1 生後4~6ヵ月で消失する.
◯2 満腹時と排泄時には出現しにくい.
✕3 出生時から出現する.
✕4 嚥下反射は口の中に入った母乳を飲み込む際に起こる.
✕5 刺激側へ頭部が回旋する.
正解 : (2)