【解法の要点】
関節可動域測定法に関する基本軸・移動軸をしっかり押さえておく.
【解説】
◯(1) 胸腰部屈曲の基本軸は仙骨後面,移動軸は第1胸椎棘突起と第5腰椎棘突起を結ぶ線である.
✕(2) 頸部屈曲の基本軸は肩峰を通る床への垂直線,移動軸は外耳孔と頭頂を結ぶ線である.
✕(3) 肩甲帯挙上の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線,移動軸は肩峰と胸骨上縁を結ぶ線である.
◯(4) 手屈曲の基本軸は橈骨,移動軸は第2中手骨である.
✕(5) 母指橈側外転の基本軸は示指(橈骨の延長上),移動軸は母指である.
正解 : (1),(4)
【解法の要点】
傷病だけではなく身体の柔軟性にも左右されるため,関節可動域は「正常値」ではなく,あくまでも「参考値」である.
【解説】
✕(1) 足部外転の参考可動域は10°である.
✕(2) 足部内転の参考可動域は20°である.
◯(3) 足部内がえしの参考可動域は30°である.
✕(4) 足部外がえしの参考可動域は20°である.
✕(5) 足背屈の参考角可動域は20°である.
正解 : (3)
【解法の要点】
関節可動域測定における参考可動域角度を問う問題である.傷病だけではなく身体の柔軟性にも左右されるため,関節可動域は「正常値」ではなくあくまでも「参考値」である.
【解説】
✕(1) 頸部屈曲の参考可動域角度は60°である.
◯(2) 肩内旋の参考可動域角度は80°であり,この中では最も大きい.
✕(3) 肩甲帯屈曲の参考可動域角度は20°である.
✕(4) 母指橈側外転の参考可動域角度は60°である.
✕(5) 股内旋の参考可動域角度は45°である.
正解 : (2)
【解法の要点】
関節可動域測定における参考可動域角度を問う問題である.傷病だけではなく身体の柔軟性にも左右されるため,関節可動域は「正常値」ではなくあくまでも「参考値」である.
【解説】
✕(1) 股関節外旋の角度は45°である.
✕(2) 股関節外転の角度は45°である.
✕(3) 股関節屈曲の角度は125°である.
◯(4) 股関節伸展の角度は15°である.
✕(5) 股関節内旋の角度は45°である.
正解 : (4)
【解法の要点】
肩関節外転および外旋の可動域制限が顕著である.それぞれの動作において,肩関節の可動域がどの程度必要かを考え,肩関節外転・外旋の複合運動を必要とする動作を選択する.
【解説】
✕(1) 洗顔動作において重要なのは肘関節屈曲,前腕回外であり,本症例の肩関節の可動域であれば洗顔動作は大きく障害されない.
◯(2) 結髪動作は,肩関節屈曲・外転・外旋の複合運動である.特に外旋制限の影響を受けやすく,本症例にとって困難な動作であり,肘を前方に突き出し,屈曲運動で代償することが予想される.
✕(3) 靴下の着脱は,体幹および股関節の屈曲が起こり,手部が足部に届くまで肩関節が屈曲する.その後は,肘関節の屈曲によって着衣,または,伸展によって脱衣が行われる.本症例の肩関節の可動域であれば障害されない.股関節の可動域制限で障害されやすい動作である.
✕(4) 爪切り動作は,肩関節内旋が必要である.足指の場合は股関節屈曲が必要となる.本症例の肩関節の可動域であれば障害されない.股関節の可動域制限で障害されやすい動作である.
✕(5) 歯磨き動作は,肩関節屈曲・外転・水平外転・水平内転による複合運動である.磨き方によってはやや障害されるが,歯ブラシの把持方法などを考慮すると自然に行うことは可能である.
正解 : (2)
【解法の要点】
関節可動域測定における代償動作を問うている.測定対象となる関節が当該方向へ可動しなくなったタイミングで,他の部位の同方向の動きによってそれを補うような動きをすることで,可動範囲を代償しようとする.
【解説】
✕(1) 肩関節外旋では,体幹回旋による代償運動が起こりやすい.
✕(2) 肩関節外転運動時には体幹側屈による代償運動が起こりやすい.
◯(3) 肩関節屈曲運動時には体幹伸展による代償運動が起こりやすい.
◯(4) 股関節屈曲では,骨盤後傾による代償運動が起こりやすい.
✕(5) 股関節伸展では,骨盤前傾による代償運動が起こりやすい.
正解 : (3),(4)