【解法の要点】
Barthel Index(BI)は,ADLの10項目を2~4段階で評価し,100点が完全自立となる.各項目の自立の点数が異なることで,項目の経験的な重み付けがされている.
【解説】
◯1 着替えの項目では,自立が10点,部分介助が5点,それ以外が0点である.
◯2 食事の項目では,自立が10点,部分介助が5点,全介助が0点である.
✕3 整容の項目では,自立が5点,部分介助または不可能が0点で,部分介助と不可能の区別はない.
◯4 階段昇降の項目では,自立が10点,介助または監視を要する場合5点,全介助(不能)が0点である.
◯5 トイレ動作の項目では,自立が10点,部分介助が5点,全介助または不可能が0点である.
正解 : (3)
【解法の要点】
WeeFIMとは子どものための機能的自立度評価法で,FIMをもとに子ども用につくられたADL評価法である.一般ADL(セルフケア,排尿管理,移乗,移動など)13項目と心理社会的ADL(コミュニケーション,社会的認知など)5項目の合計18項目からなる.
【解説】
✕1 7段階で評価される.
✕2 総得点は126点である.
✕3 対象年齢は6ヵ月~7歳未満である.
✕4 移動の「階段」を「ハイハイ」で評価する.
◯5 評価は生活場面の直接観察や養育者への聴取によって行われる.
正解 : (5)
【解法の要点】
日常生活活動の評価法の詳細について整理をしておこう.
【解説】
✕1 PULSESは,P(身体状況),U(上肢機能),L(下肢機能),S(コミュニケーション),E(排尿・排便機能),S(支援要素)の6項目からなり,1(自立)~4(全介助)の4段階で評価する.
✕2 Barthel Indexは基本的ADLの評価法で,10項目,合計100点(または20点)満点で評価する.
◯3 老研式活動能力指標は,手段的日常生活動作(IADL)13項目を,本人に「はい」または「いいえ」で答えさせる.自記式の評価法である.
✕4 障害老人の日常生活自立度判定基準は,自立度を生活自立(ランクJ),準寝たきり(ランクA),寝たきり(ランクB,C)に分けて評価する.
✕5 Katz Activities of Daily Living Indexは,1入浴,2更衣,3トイレ,4移乗,5排尿・排便自制,6食事の6項目についての自立を判定する.
正解 : (3)
【解法の要点】
IADLとは手段的日常生活動作のことで,日常生活を送るために必要な動作で,基本的ADLよりも複雑で高次な動作をいう.評価項目は①電話を使用する能力,②買い物,③食事の準備,④家事,⑤洗濯,⑥移送の形式,⑦自分の服薬管理,⑧財産取り扱い能力の8項目である.基本的ADLとは整容,更衣,移乗,入浴,食事,排泄,歩行,階段昇降などが含まれる.
【解説】
✕1 化粧はIADLに含まれない.整容に含まれるため基本的ADLである.
✕2 義肢の装着は更衣動作に含まれ,基本的ADLである.
◯3 バスの利用は移送の形式に含まれるため,IADLに含まれる.
✕4 歩行器を使用した歩行は基本的ADLである.
✕5 車椅子からベッドへの移乗は基本的ADLである.
正解 : (3)
【解法の要点】
FIM(Functional Independence Measure:機能的自立度評価法)は日常生活動作(ADL)の評価尺度で,介護負担度の評価にも用いられる.
【解説】
✕1 自助具の装着を介助者にしてもらうが,食事動作はすべて自力で行えるため,部分介助の監視にあたり, 5点と評価される.
✕2 自助具(ループ付きタオル)を使用して自立しているため,自立のうち修正自立にあたり, 6点と評価される.
✕3 1人の介助で15mまで歩行できるため, 2点と評価される.
✕4 時間帯によって介助量が異なる場合は,低い方の点数で評価される.夜間は介助者の監視があるため部分介助の監視にあたり, 5点と評価される.
◯5 短下肢装具の装着に介助者の手伝いがあるため,準備にあたる.装具については,更衣の主な動作ではないため,介助があっても5点までしか下がらない.
正解 : (5)